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その他

インフルエンザ

インフルエンザが他のウイルス性の風邪と違うところは、肺炎や脳炎、脳症などを合併しやすいことです。突然に発症し高熱や頭痛、体のだるさ、関節痛などの全身症状が強く、いったん流行すると短期間に乳幼児から高齢者まで感染が大規模に広がりやすいという特徴があります。肺炎はご高齢の方と5歳以下の小さなお子さんに多く、とくにご高齢の方の場合と高率です。また5歳以下の小さなお子さんはインフルエンザの感受性が高いため、同居していらっしゃるご高齢の方はとくにインフルエンザが重症化しないよう予防接種などの対策をとることが大切です。脳炎・脳症は2歳以下の小さなお子さんに多く、学童以下のインフルエンザ症例1万人に対し2~6人が発症しています。
インフルエンザの診断は迅速診断キットで行えます。鼻やのどのぬぐい液から10分ほどで結果が出ます。治療は内服薬、吸入薬などがあります。治療の経過中、異常行動が起こることがあり、薬との関与も指摘されています。インフルエンザの感染だけでも異常行動が起こることもあり、その関係は明確ではありませんが、治療中2日間は保護者の方の目の届くところで見守ることが必要です。予防は手洗い・うがいの励行、マスクの装用です。また十分な睡眠など体調管理も大切です。予防接種の効果は3か月とされており、成人の方は接種後1週、小児の場合は2回目の接種後1週でその効果が出ます。ですから10月中旬から12月中旬までに接種するのが理想的です。

睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群は眠っている間に呼吸が止まる病気です。10秒以上の気流停止を無呼吸と言い、無呼吸が一晩(7時間の睡眠中)に30回以上、若しくは1時間あたり5回以上あれば、睡眠時無呼吸と診断されます。寝ている間の無呼吸にはなかなか気付くことができませんが、家族からひどいいびきを指摘される方も多くいます。
睡眠中、何度も呼吸が止まると、深い睡眠を得ることができません。眠りが中断され、睡眠の質が低下します。また身体の中の酸素が減るため、身体は心拍数を上げようとします。このことが心臓にも大きな負担をかけることになります。そのため、日中に体がだるく、居眠りをしてしまう、起床時に頭が痛い、口が渇く、集中力が続かないなどの症状が出ます。
まず問診により現状の問題点をチェックします。
その後直接の視診、鼻のレントゲン、細いビデオ内視鏡などを用いていびき・無呼吸の主な原因となっている空気が通りにくいせまい部位がないかを検査します。
そのうえで当院では簡易検査器を用いて普段と同じように寝ている間の無呼吸検査を行います。手の指や鼻の下にセンサーをつけ、いびきや呼吸の状態から睡眠時無呼吸の重症程度を調べます。自宅でできる検査なので、普段と変わらず仕事の心配をせずに検査することができます。
さらに詳しい検査が必要な場合は1日の入院検査になりますので実施病院を紹介致します。
治療が必要な無呼吸がある場合は経鼻的持続陽圧呼吸療法という、寝ている間中、鼻に装着したマスクから気道へと呼吸に合わせ空気を送り込み、気道の閉塞を防ぐ治療が必要です。同時に肥満症の方は、体重の減量などをはかります。

禁煙外来

タバコに含まれるニコチンは摂取することで快感が得られますが、効果は非常に短時間で強い依存性を持つため、がまんできず繰り返し喫煙するようになっており、ニコチン依存症の状態にあるため、禁煙は非常に困難を伴います。
タバコの煙の中には何万種類という有害物質が含まれており健康被害は本人だけでなく周囲の人にも及びます。
禁煙外来ではニコチンを含まない禁煙補助薬チャンピックスを3か月間内服継続して頂くことで禁煙を支援しています。
この薬はニコチンを脳内でブロックしタバコがおいしいという満足感を抑えるとともに、ニコチンに代わり脳内に少量のドパミンを放出させることでタバコが吸いたいという渇望感を抑える働きがあります。健康保健適応で治療できるのは1回/年のみです。3ヶ月間きっちりと治療をして1度で禁煙してしましょう。
禁煙により呼気中の一酸化炭素濃度が低下していることを確認します。
禁煙を1ヶ月続けると、咳やたん、喘鳴などの呼吸器の症状が改善。2~4年もすれば、狭心症や心筋梗塞などの心臓の病気のリスクが、喫煙者と比べて低下します。
健康保険等を使って禁煙治療を受けられ、自己負担3割として、8~12週間で約13,000円~20,000円程度 タバコを1日1箱吸う人の同期間のタバコ代は、約24,000~36,000円。禁煙治療の自己負担額は、タバコ代の約1/2で治療ができる計算になります。

補聴器

年齢による難聴などで特に治療すべき病気のない場合は聞こえの程度により補聴器の使用を考えます。どの程度の聴力になったら補聴器を使えばよいかは、一応の目安はありますが、その人の生活状況によって異なります。
会話・コミュニケーションに困るようになったら使用する、眼鏡や杖のようなものなので、検査結果で一律に使用を決めるわけではありません。
補聴器は形、機能もいろいろなタイプがあります。多機能なものは非常に高価になりますが、高価なものを選ぶことよりご自分に合った機能・形のものを選び、しっかり調整することが大切です。聴力は人により低下している周波数と程度が異なりますのでそれに合わせた調整が必要なのです。
このため、すべての高さの音の大きさをあげてしまう集音器や他人の補聴器を使用してもうるさいばかりで使えないということになります。
日本耳鼻咽喉科学会認定補聴器相談医/補聴器適合判定医ですので安心して相談ください。
補聴器購入時には、公費負担制度があります。難聴が重く聴力検査で身体障害者の認定基準に該当する方には、聴力に見合う補聴器を購入する際に、一定額の費用が市町村から支給されます。診察の上、該当する方には、その旨をお伝えします。居住する市町村の福祉関係窓口で申請用の定型診断書を受け取って持参して頂き、当院で診断書作成の上、後日、申請窓口で申請して頂きます。


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